gyouseiyamada’s blog

神戸の行政書士山田義範のブログです。ホームページはhttp://www.gyouseiyamada.jp/です。

結婚20年以上の夫婦間の相続が変わるかも

今朝の新聞にこんな記事がありました。

「相続法制の見直しを進めている法制審議会(法相の諮問機関)の民法部会は18日、結婚20年以上の夫婦のいずれかが死亡した場合、配偶者に贈与された住宅を遺産分割の対象から外すことを柱とする試案をまとめた。高齢化社会が進む中、残された配偶者が生活に苦しまないよう優遇する狙いがある。(神戸新聞より引用)」とのことです。

 

これを事例で考えると、

 被相続人:夫,

 相続人:妻、子1人,

 資産:自宅2000万円(妻に生前贈与または遺言あり)、その他の財産4000万円

今の法律では、妻自宅2000万円+その他1000万円、子その他3000万円

部会案では、 妻自宅2000万円+その他2000万円、子その他2000万円

 

要は、部会案では、妻が受け取る資産が増えることになるのです。

この部会案なら、妻は自宅を相続して、さらに現金預金などのその他の資産も受け取れるので、残された妻は住むところも確保でき、現金預金もこれまで以上に手元に入ってきます。こうすれば、妻の老後の生活費の不安も少しは軽くなるのではないでしょうか。

今の法律では、妻がせっかく自宅を受け取っても、現金預金が少なければ生活費不足に陥り、自宅を売却してねん出することもありました。

しかし今回の部会案であれば、自宅も確保でき、現金預金もある程度確保できるのです。

自宅を持つということは、名義は夫であったとしても、長年にわたり夫婦の協力があればこそ維持し続けられたのでしょうから、今回の部会案は夫婦の基本理念を考慮された形でよい案だなと私は思いました。

(ただし、これは自己所有の建物のことなので、賃借物件の人は別の方法で保護されることがあるのか、いまのところ私自身が分かりません。賃借の人にはその人なりの家賃支払いによる生活費が必要で、こうした人をも救済すべく案があるのかも知りたいので、今後調べてみたいと思います。)

部会案が今後も審議され、いずれ国会を通過し、現行民法(相続の一部)が改正されることを期待します。